リアル播州織とは?
About
リアル播州織についてご紹介します。
播州織の「今」を
リアルに配信
Real time &
Real information.
播州織は、織物工場だけでも133件(2020年3月末データ)ある比較的大きな産地で、独自のブランドや店舗を有する会社も多く、催事やイベント、展示会などにも各社精力的に出品しています。 「リアル播州織」では、これらの情報をリアルタイムで発信すること、そしてこの産地のリアルな現場を知っていただくことで、播州織の魅力を多くの方に伝えていきたいと考えます。
地域について
播州織は「先染織物」と呼ばれるもので、先に糸を染めて織り方だけで柄を表現します。
播州織が織られている兵庫県播州地方(主に西脇市・多可町)は、自然豊かな地域であり、先染織物の生産工程で特に大きな役割を担うのが「水」です。
染色に適した水質は「軟水」になりますが、海外の硬水に比べて軟水が主流である日本の中でも、播州地方は不純物やミネラルなどの鉱物が少なく、染色の特質を最大限引き出す超軟水の水質です。
この水質によって鮮やかな色彩と微妙な色合いの発色を実現しています。
播州織とは
播州織は、兵庫県の播州地方(主に西脇市と多可町)で織られた織物です。プリント生地ではなく「糸自体を先に染めて」織るため、自然な風合いを実現しており、実に1,000回以上洗濯してもほとんど色落ちしません。 このため生地デザインの表現や審美性を保つことが出来ます。 糸材は天然素材を使う事が主流で、製造の工程でもノンホル(ホルムアルデヒド不使用)加工も可能であるため、赤ちゃんの肌着にも使える「ひとの体にも優しい」織物です。また播州織の『製造工程』では、プロフェッショナルな技術・知識・経験、そして誇りを持った「専門事業者(職人)」が複数の工程をそれぞれ専門で担っており、精密で丁寧な付加価値の高い織物を製造しています。加えて技術革新の歴史の中で、世界的にも高度な加工技術を有しており、生地に様々な変化・機能を付加することが出来るMade In Japanの織物です。
製造工程
播州織には、大きく分けて4つの工程があります。
1. 糸の染色
播州織は先染め織物と呼ばれる織物です。先染め織物は、その名の通り先に染めた糸を織り方だけで柄を表現するものであり、糸の芯まで染料が行き渡るため、色落ちしにくい織物にすることができます。
2. サイジング
サイジングとは、染めされた糸で経糸(たていと)を作り、糊付けを行います。この糊付けをしないと織布の工程で糸が頻繁に切れるので、織物を製織するために欠かせない工程です。
3. 織布
経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の浮き沈みで柄を表現します。織機には平織り・ドビー織り・ジャカード織があり、各工場得意な織物が異なります。
4. 仕上げ加工
サイジングによって付けられた糊をこの工程で落とします。糊を落とすことで、水洗いする必要がなくそのまま生地を使うことができます。また仕上げ加工では、生地の風合いを変える様々な加工ができます。
製造生地
播州織では、無地から複雑な柄まで幅広く製造していますが、工場によって導入している機械が異なります。
機械は大きく分けて3つあり、それぞれに特徴があります。
「シンプルだけど高速」
平織機
平織り(ひらおり)機とは、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に浮き沈みさせて織る、最もシンプルな生地を製織する機械です。交互に浮き沈みさせることで、丈夫で摩擦に強い織物となります。
「風合いある生地が得意」
ドビー織機
筬(おさ)と呼ばれる枠に経糸を通し、糸を上下させる組み合わせによって柄を表現します。小さいドット柄や短い間隔でのリピート柄を作ることができます。
「複雑な柄も表現可能」
ジャカード織機
先染め織物の中で最も自由度が高い機械です。使用する緯糸の色数に制限はあるものの、織り方だけで複雑な柄も表現することができ、写真を織物で表現することも可能となっています。